下水道業界の職種 その④電気

下水道関係

下水道は大きく分けて、管渠と処理場(とポンプ場)に大別できるという
話を以下の記事で行いましたが、ここでは処理場に注目して行きます。

下水道には2種類ある 合流式と分流式の説明
公共下水道の合流式と分流式について解説します。

「下水処理場を作る」そのためにはどのような職種の人が
必要で、それぞれどのような仕事をしているのか。
それを説明して行きたいと思います。

※基本的に技術系の話をします。
もちろん事務系の仕事もありますが、メインは技術系です。

学生のターゲットとしては、
・土木工学科
・建築学科
・機械工学科
・電気工学科
が中心です。でも、正直入ってから覚えることが圧倒的に
多いので、理系ならあんまり関係ないかなと思います。

 

さっそくですが

下水道業界(というか工事をするにあたっての)の職種は以下の

6つになります。

 

①土木

②建築

③建築機械

④建築電気

⑤機械

⑥電気

 

それぞれについてざっくり説明します。

今回は電気。

下水道業界の職種 その①土木
土木職についての概要を説明します。 みなさんがイメージする一般な「土木」は道路、橋梁、ダムとかのイメージだと思います。 下水道業界での土木職種の担当範囲は「地面より下の構造物」という説明が一番早いでしょうか。
下水道業界の職種 その②建築
建築職についての概要を説明します。 みなさんがイメージする一般な「建築」はビルとかホールとかのイメージだと思います。 下水道業界での建築職種の担当範囲は「地面より上の構造物」という説明が一番早いでしょうか。
下水道業界の職種 その③機械
機械職についての概要を説明します。 みなさんがイメージする一般な「機械」はクルマとかロボット、エンジンとかのイメージだと思います。 下水道業界での機械職種の担当範囲は「目で見える機械的な動作をする工作物」という説明が一番早いでしょうか。
下水道処理場を作る ~メインの6職種とは~
「下水処理場を作る」そのためにはどのような職種の人が 必要で、それぞれどのような仕事をしているのか。 それを説明して行きたいと思います。
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下水道施設を作る6職種  ④電気

電気職種の概要

電気職についての概要を説明します。

みなさんがイメージする一般な「電気」はブレーカとか照明とかのイメージだと思います。
下水道業界での電気職種の担当範囲は「機械に動力を送る、制御する」という説明が一番早いでしょうか。エネルギーの供給と、センサーとも言えますね。

人間の体でいうと血液、脳みそ、神経、五感です。
クルマでいうとダイナモ、バッテリー、ECU、電装系です。

 

もう少し具体的に言うと(下水処理場での電気の役割)

・機械(ポンプ等)へケーブルを通して電力を送る設備を作ります。

・機械が正しく動くように電気的に制御します。

・人間の意志を機械へ伝えます。

・各種の運転データなどを集め、帳票などの記録を作ります。

 

これが基本的な下水処理場における電気の役割ですね。
これを達成・実行するための仕事が電気職の仕事です。

具体的な施工方法とか、作業内容とかは今回は書きません(内容が多すぎるのでw)

電気設計は与えられた条件(機械設備の容量、環境関係の法律など)からシステム設計を行い、
トランス容量、計装品の選定などの容量計算を行います。

また、施工方法を考えて、図面にします。
そこから数量を拾い、発注仕様をまとめます。これが設計成果品。

電気施工は設計成果品から実際に盤などを製作し、現場に据付けること。


下水道業界における電気の特徴

設計の話

土木が自然を、建築が法律や条例を相手に仕事をするのが特徴、機械のメインの相手は水や空気、汚泥などの流体、と説明しましたが、電気のメインの相手は機械設備です。

機械設備のほとんどは電気を動力源にして機能を発揮しますので、
電気あっての機械になります。

電気設計での苦労はやはりシステムの構成でしょうか。

例えば
よく比較されるのがコントロールセンタ方式と動力制御盤方式です。
いきなりなんのこっちゃという話ですが、一つの目標に対して、
複数の選択肢がある場合、どちらを選択するか・・・という話です。

機械の時も同じ話をしてるんですが、電気も選択の連続なので、
そこが設計の醍醐味とも言えますね。

※コントロールセンタ方式とは
制御を行う盤(リレー(補助継電器)盤)と動力を送る盤(コントロールセンタ)を
別々にする方式。

※動力制御盤方式とは
制御と動力を同じ盤で行う方式。

他にも

・リレーとPLC
・フリクトと電極
・ディーゼル発電とガスタービン発電
・テレメータかインターネット

などなど様々多種多様のシステムを組み合わせることで
全体のシステム構成を考えていく。面白いですね。

細かく説明するとキリがないので、今後そういうページを作ろうと
思います(頑張れ俺)。用語の解説とかね。。。

また、使い勝手やメンテナンス性も設計段階でしっかり考えなければ行けない要素です。
概要で言った

人間の意志を機械へ伝えます。」これなんですが、電気設計では
誰がどこで操作するかが結構重要なんですよね。

電気は日陰の存在・・・だがそれがいい 陰キャでいいじゃないか。

下水処理場は「汚水をきれいにする」というプラントですから、
機械設備がやっぱ花形だと思うんですよね。実際に下水処理場には機械設備が目白押しですから。

故に、それを支える電気は黒子、日陰の存在。縁の下の力持ちなのです。

機械と電気の一番の違いは、「目に見えるかどうか」なんです。

当然、目に見えるほうが目立つわけで、感覚的に理解しやすい。
でも、役割が違うだけなので、機械と電気どっちが重要か、という
質問に答えはないんですよね。どっちも大事。仕事も奥さんも大事、それと同じ。

「目に見えないこと」を意識するべき

機械は目に見えるので、不具合や故障が直感的にわかるんです。
「折れてる」「曲がってる」「熱い」「振動してる」「異音がする」とか。

ゆえに、対処法もわかりやすいですよね。
パーツを交換するとか、分解清掃するとかね。

逆に電気は目に見えないので、不具合や故障が起きても

「????」

となります。原因がパッと見全然わからないんです。目に見えないから。

機械が動かない

でも機械的な故障はない

じゃあ電気的なトラブルか・・・。

ここまで(電気のトラブル)はわかるんですが、この先の原因究明が
もうホント様々な可能性があって・・・闇。

パッと見わからないってのは恐怖。闇は恐怖。

でも目に見えないということはブラックボックスだらけなわけで、
いろいろとゴニョゴニョできる(意味深)とも言えます。
ゴニョゴニョについて解説したいんですが・・・これはまた
別の機会に・・・。

その闇に対する恐怖を少しでも無くすには・・・

安心を金で買う。
こういう考え方もありますよね。

電気工事を大きな電機メーカに任せるのには理由があるんです。

でも少し機械が羨ましい この辺が陰キャ

この辺の話は、下水道展にいくとなるほどなと思う、と思います。

機械メーカはドーンと脱水機の断面モデルとか、ポンプを展示してて、「目に見える」。
電機メーカは「クラウドシステムで効率的な~」みたいな感じで、「目に見えない技術」を
頑張って、必死に紹介してます。

普通の人が見たら、「あっ、そうなんですか(興味なし)」(電気職の愚痴)。
機械の場合は「おお~~こういう動きなのかぁ!!」と感覚的にわかりやすいんです。

現場でも、ドーンと
「新技術の脱水機の見学会やります!」とか
「高効率散気装置の実証実験を・・・」みたいに見学しがいのあるイベントは
たいてい機械なんですよね。

これが電気で
「最新のCPUを搭載したシーケンサを使用したコントローラ盤」とかいわれて
パット見の見た目はぜ~んぜん変わらないのでインパクト全くなし!!
ただの四角い金属のハコにごちゃごちゃリレーとかシーケンサついてるのは
変わりなし!!

まぁ、興味でないですよねw

いやでもいいんです、この陰キャ感が電気職の醍醐味ですよw

エンジンポンプ

 

最近の動向

改築更新がメインですね。これは機械も同じ。
この話は別の記事で詳細に書きたいと思いますが、

新設工事より、更新工事のめんどくさいです。
これは間違いなし。

なので、技術力が更新工事では求められますね。

今後は3DCADとか積極的に使うのが技術力の違いとして現れるのでは?
と個人的に思ってます。

下水道とAIを考える ~~計画編~~ AI技術をどのように下水道業界で活かすか。
おそらく、下水道業界でAIの活用を考えてるランキングを 作ったら俺はトップ10には入るだろう! と勝手に思ってます(*ノω・*)テヘ
3DCADと下水道業界 3DCADをどのように活用するか
3DCADを下水道業界にどのように活かせるのか、 書いていきたいと思います。 私は、「時短」「合理的」「生産性向上」が大好きなので、 早く普及してほしいですね。

 

最後に ~学生さん向けの話~

話少し変えて、下水道業界の電気職になるには電気工学科を卒業するのが有利です。

そして下水道関係の電気職は他の記事でも書いていると思いますが、

・自治体

・関連団体

・建設コンサル

・メーカ会社

・エンジニアリング会社

 

自治体にいる電気職は基本的に計画・設計・施工監督の担当です。
大きい自治体には「下水道専門の電気職」がいるんですが、中小自治体だと
専門で電気職を置いているところはほとんどありませんね。

建設コンサルも俗にいう「水コン」に入れば下水道関係の電気の仕事ができると思います。

メーカは下水道やりたくて入ってる人って、正直あんまいなそうw
電機メーカは大手企業が多いですからね。んで、メーカの中で下水道とかの
環境系はメインストリームではない(逆にいうと安定はしてる)ので。

エンジニアリング会社は工事やメンテを請け負います。
完全にBtoBですね。

 

さて、長々と書きましたが、電機職はこんな感じです。

PLCの仕組みとか、種類の解説などは今後していくぞ!!(俺頑張れ)

以上

ではまた


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