下水道業界の職種 その②建築

建屋下水道関係

下水道は大きく分けて、管渠と処理場(とポンプ場)に大別できるという
話を以下の記事で行いましたが、ここでは処理場に注目して行きます。

下水道には2種類ある 合流式と分流式の説明
公共下水道の合流式と分流式について解説します。

「下水処理場を作る」そのためにはどのような職種の人が
必要で、それぞれどのような仕事をしているのか。
それを説明して行きたいと思います。

※基本的に技術系の話をします。
もちろん事務系の仕事もありますが、メインは技術系です。

学生のターゲットとしては、
・土木工学科
・建築学科
・機械工学科
・電気工学科
が中心です。でも、正直入ってから覚えることが圧倒的に
多いので、理系ならあんまり関係ないかなと思います。

 

さっそくですが

下水道業界(というか工事をするにあたっての)の職種は以下の

6つになります。

 

①土木

②建築

③建築機械

④建築電気

⑤機械

⑥電気

 

それぞれについてざっくり説明します。

今回は建築建築。

下水道業界の職種 その①土木
土木職についての概要を説明します。 みなさんがイメージする一般な「土木」は道路、橋梁、ダムとかのイメージだと思います。 下水道業界での土木職種の担当範囲は「地面より下の構造物」という説明が一番早いでしょうか。
下水道業界の職種 その③機械
機械職についての概要を説明します。 みなさんがイメージする一般な「機械」はクルマとかロボット、エンジンとかのイメージだと思います。 下水道業界での機械職種の担当範囲は「目で見える機械的な動作をする工作物」という説明が一番早いでしょうか。
下水道業界の職種 その④電気
電気職についての概要を説明します。 みなさんがイメージする一般な「電気」はブレーカとか照明とかのイメージだと思います。 下水道業界での電気職種の担当範囲は「機械に動力を送る、制御する」という説明が一番早いでしょうか。
下水道処理場を作る ~メインの6職種とは~
「下水処理場を作る」そのためにはどのような職種の人が 必要で、それぞれどのような仕事をしているのか。 それを説明して行きたいと思います。

下水道施設を作る6職種  ②建築

建築職種の概要

建築職についての概要を説明します。

みなさんがイメージする一般な「建築」はビルとかホールとかのイメージだと思います。
下水道業界での建築職種の担当範囲は「地面より上の構造物」という説明が一番早いでしょうか。

ざっくり建築職がすることをいうと

・土木が作った土木構造物の上に建物を建てます。

・壁の塗装、防水を行います。

・窓やシャッター、壁や天井などの内装をつけます。

 

これが基本的な建築職の仕事。
具体的な施工方法とか、作業内容とかは今回は書きません(内容が多すぎるのでw)

建築設計は与えられた条件(水処理汚泥処理の要求仕様ですね)から建物の大きさを
決め、部屋などのレイアウトを設備の大きさなどを考えながら配置していくことです。

また、施工方法を考えて、図面にします。
そこから数量を拾い、発注仕様をまとめます。これが設計成果品。

建築施工は設計成果品から実際にモノ(建築躯体ですね)をつくり上げること。

下水道業界における建築職の特徴

設計の苦労

土木が自然を相手に仕事をするのが特徴、と説明しましたが
建築のメインの相手は法律や条例という印象です。

実は土木に関わる法律はそんなにないというか、河川との取り合いを
しなきゃいけない場合くらいしかない(これは自分が知っている範囲での話で、
実際は違うと思います(調べてから書けってことですが、お許しを))んです。

逆に建築は関係法令がめっちゃ多いです。

みなさんも聞いたことがある思いますが、ご存じ建築基準法が中心で、消防法やら
省エネ法やらたくさん関係法令があります。

000134703のサムネイル

参考:http://www.mlit.go.jp/common/000134703.pdf

参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BB%BA%E7%AF%89%E5%9F%BA%E6%BA%96%E9%96%A2%E4%BF%82%E8%A6%8F%E5%AE%9A

 

これらにすべて適合するかつ、下水処理場としての機能する建物を建てる、
それが建築職の仕事です。苦労します。

資格が必要 一級建築士! 難関資格

あと、下水処理場のようにある程度大きな建物を建てる場合は「建築士」
資格を持つ人しか設計できないという決まりがあります。

これも土木との違いでしょうか。土木は設計に関する業務独占資格は
ないので。

建築士というのはとても責任が重い資格でありますので、業務独占資格です。
人が住む、活動する場所の中心である建物はヒトモノカネの財産を守るベースですから、

安全基準、環境基準を厳格に守らなければならないわけです。それは下水処理場も同じ。
だから姉歯事件はかなり大きな事件だったのです。

 

建築職は芸術家である

あと、建築職というのは技術者であり、芸術家でもあると思います。

建築物の世界遺産として最近、東京上野の国立西洋博物館が選定されたことが
記憶に新しいかと思います。国立競技場のデザインコンペとかも、芸術色が
強いですよね。

ゆえに「建築家」という名をよく聞くと思いますが、技術者より芸術家という
印象が一般の人の「建築」のイメージかもしれませんね。

けっこう奇抜なデザインでも法には適合しなきゃだめなので、芸術性と構造的な
強さを両立させる。これが建築職の醍醐味かも。

 

意匠的に補助でやれることは限定される

ただ、下水道事業は国の補助事業です。
国の補助事業は原則、「最低限」ですので、下水道のように意匠性を
求めない建物(機能性が確保されていればいい建物)を作る場合、

派手な外観(タイル張りとか)は国費の無駄!

高すぎる天井は国費の無駄!

凝ったデザインは国費の無駄!

となります。

そのため、芸術色・地域色を出したい場合は補助事業ではできないので、
単独費でタイルとか、屋根に瓦を載せるとかします。地場の産業、観光資源と
絡めることが多いですね。

この辺は都市の財政規模とか、公共建築物へのスタンスでもかわりますね。

上記のように、下水処理場とかポンプ場は意匠にこだわれない。

ゆえに真四角の画一的建物になることが多く、正直、下水道業界では建築職の
醍醐味を味わえないのかもしれません。

 

最近の動向

その成果どうかわかりませんが、建築職は人手不足。
これは土木職と同様、建設業の構造的な問題かもしれませんが・・・。

たぶん、大学の建築学科で学ぶ方って、入口は「建築家」になりたいって人が
多いと思うんです。
わざわざけ下水道業界に入りたいから建築学科に入らないですよねw

 

逆に言えば、建築職は下水道業界では引っ張りだこです。
民間の建設会社の建築職(主に一級建築士持ってる人)のほうがはっきり
言って条件がいいw
建築職はやめても職(コンサルにしろ建設業者にしろ)があるってことですね。

 

最後に ~学生さん向けの話~

話少し変えて、下水道業界の建築職になるには建築学科を卒業する必要があります。
これはマストです。

 

そして下水道関係の建築職は他の記事でも書いていると思いますが、

・自治体

・関連団体

・建設コンサル

・建設会社

 

自治体にいる建築職は基本的に建築主事です。
わざわざ下水道専門の建築職を置ける自治体ってレア。
けっこう大きな規模の自治体だと思います。

建設コンサルも俗にいう「水コン」に入れば下水道関係の建築の仕事ができると思います。
建設会社も下水道関係の仕事をしていれば関われると思います。

ただ、

特徴的な建物を作りたい!という人ははっきり言って、下水道業界に来ないほうが
イイです。

 

さて、長々と書きましたが、建築職はこんな感じです。

工法とか技術的なことは他で調べてください、スミマセン。

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