下水処理場で行う「水処理」について書いていきたいと思います。
画像とかも入手したら貼っていこうと思います。
この記事が需要あんのか?
といったらほぼ無いでしょうけど、やりますよ、ええ!
大まかには以下の流れになります。
①スクリーン処理
②沈殿処理1
③生物処理
④沈殿処理2
⑤化学処理
⑥濾過処理
⑦殺菌処理
となります。
ではここに簡単に解説していきます。
スクリーン処理
①スクリーン処理
流れている汚水に大きな金属製の「櫛」で大きな夾雑物を取ります
物理的な処理です。
メイン設備名として除塵機、粗目スクリーン、細目スクリーンですね。
他にはし渣脱水機、し渣コンベア、し渣スキップホイストなどなど。
本当はスクリーンの前に沈砂池という流れてきた砂を沈める池がありますが、
割愛します。沈砂掻寄機、揚砂ポンプなどの設備があります。
設計については別の記事で書こうと思います。
※いい写真がなかった・・・ので今度取ってきます。
沈殿処理1
スクリーンで濾し取れなかった小さめの夾雑物を沈殿させます。
物理的な処理です。
施設の名称は最初沈澱池です。
メイン設備は最初沈澱池掻寄機、スカムスキマー、初沈汚泥引き抜きポンプなど。
最初沈澱池の設計要素はいろいろありますが、主には水面積負荷でしょうか。
(水面積負荷について他のサイトや本をみましょう・・・w)
最近は高度処理化に伴い、初沈の考え方が変わってきております。
高度処理は汚水中に含まれるエネルギー(有機分、BOD負荷)が
非常に重要で、初沈に入る汚水と沈降した初沈汚泥(生汚泥)にはそのエネルギーが
豊富にあります。
このエネルギーを有効活用するためには、あまり生汚泥を沈降させないで
後段の反応タンクへ回したほうがいいため、高度処理の設計では、最初沈澱池が
少なく(小さく)なってますね。
この生汚泥が持つエネルギーをどう活用するかが下水処理場で一番面白い
設計要素かもしれません。これについては別記事で。。。(頑張って書くのだ俺よ・・w)
生物処理
汚水に空気を吹き込み、微生物の力で汚れを分解します。
汚水に含まれる栄養分を微生物が食べて、微生物の糞や死骸が汚泥になります。
生物的な処理です。
21世紀も20年が経とうというこの時代で、最も効率的に汚水を処理できるのが
微生物の力なんですよね。
この微生物ってのは、自然に存在するありふれた生物で、別に特別なモノとかでは
ないんです。それこそその地域の川底の岩にくっついてる微生物です。
なんか面白いですよねw
施設の名称は反応タンク(曝気槽、エアレーションタンク)です。
メイン設備は散気装置です。
下水処理場の核となる処理です。
一番電気代もかかります。
細かい話は別記事で。
沈殿処理2
生物処理によって発生した汚泥を沈めます。
物理的な処理です。
汚泥はフロックと呼ばれる微生物(とその死骸など)がかたまりになった
状態で沈降します。初沈汚泥より沈みにくいので、初沈と比べると
広く大きな池になります。
ここの上澄みが処理水です。
レベルの高い処理場だと、この時点でかなりきれいです。
施設名称は最終沈殿池です。
メイン設備は終沈汚泥掻寄機、余剰汚泥引き抜きポンプ、返送汚泥ポンプです。
補機設備はスカムスキマー、消放水装置などです。
池の形は長方形と円形が多いですね。円形はOD法では標準です。
化学処理
生物処理で取ることの難しい窒素や燐を凝集剤で取ります。
化学的な処理です。
最終沈殿池に凝集剤を添加して、生物処理のフォローをするイメージです。
流域総合計画で水質の基準が厳しい地域では高度処理とともに併用される
ことが多いですね。
生物処理だけでも窒素燐を除去することも可能ですが、やはり微生物なので
安定的に処理できないこともあります。そのための設備です。
メイン設備は凝集剤注入ポンプ、薬液タンクです。
※今度写真とってきます。
濾過処理
砂等を用いて処理水を濾過します。
物理的な処理です。
下水処理場では、洗浄工程などで多量の水を使うのですが、
すべて上水を使用してしまうと、えらいお金がかかってしまうため、
処理水を有効活用しています。
処理水を一度ためて、夾雑物をとり最後に砂濾過をします。
施設名称は・・・うーん用水施設、とかですかね。
メイン設備は砂濾過設備、各種ポンプ、圧力タンクです。
ちなみに、砂濾過がない処理場も多くあります。
人口が将来増えて、水質基準に対応するために砂濾過設備を置く場所を
作ろう!!
・・・空き部屋で物置になっていることも多いですね・・・。
※写真とってきます。
殺菌処理
①~⑥の処理で取りきれなかった大腸菌等を殺菌するために処理水に塩素を添加し、
殺菌します。
化学的な処理です(生物かも?)。
下水道法で単位水量あたりの大腸菌数が決まってるので、
それを殺菌します。
施設名称は塩素混和室とかです。
メイン設備は次亜塩注入ポンプなど。
ポンプで滴下せず、固形塩素との接触で塩素を加えている施設も
あります。
補足情報
以上が下水処理場での水処理です。
水処理といっても様々な処理技術(物理、生物、化学など)を
組み合わせてやってますよね。
汚泥処理も絡みますしね。
で、もちろんなんですが、これらの処理を行うためには
機械だけではなく、電気設備も必要です。
ほんと、総合エンジニアリングですよ下水処理場は。
また、各種の処理を行うにはいろいろ方法があり、それぞれの地域にあった
処理方法を選ぶ必要があります。
当然、高性能な処理を行うにはコストがかかりますので、さまざまな設計条件を
十分に考慮して処理場を設計することが大切です。
ここでいう設計条件とは例えば
・放流先が河川なのか海なのか、それが湾なのか外海なのか。
→河川の場合、下流で農業用や水道用に使われるので綺麗な水を放流しなければなりません。
よって高度な処理を行う必要があります。
外海に放流できる場合は過度に綺麗にする必要はありません
・流入汚水の性状
→意外にも地域によって排出される汚水はかなり違います。
食べてるものとか、生活スタイルで変わるんです。鉄分が多いとかもありますね。
・処理場の大きさ
→広い面積の場所に作る場合と狭隘な場所に作るのでは水槽の大きさなどが大きく変わります。
・コスト
などなど
水処理は「システム」ですので、どの要素も大切です。
土木建築的な余裕が有る場合はそちらでカバー。
余裕が無い場合は機械電気でカバー。
職種間の連携も大切です。
また、できた処理場を維持管理するのも大切です。
設計を完全に満足するものを建設できればよいですが、往々にして
なにか問題があることが多いです。
それを運転管理・維持管理でカバーする必要があります。
今後は・・・具体的な処理システムを少しづつ説明していこうと思います。
写真も取ってきます。
頑張れ俺・・・更新するのが!
ではまた。
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