前回の記事「水処理とは・・・? 基礎的な話」で、下水道の水処理とは
①スクリーン処理
②沈殿処理1
③生物処理
④沈殿処理2
⑤化学処理
⑥濾過処理
⑦殺菌処理
であると説明しましたが、この中で③生物処理が下水処理場の水処理の肝です。
安定した生物処理
生物処理はその名の通り、微生物の力を借りており、下水処理場という
工学的なプラントのなかで唯一、一般化、数式化しづらい部分でして、ある意味予想外の
動きをする部分です。再現性はある程度あるけど、完全ではないもの、と。
そのため、安定した水処理とは「生物処理を安定させる」ということになります。
では不安定になる状況とは ~下水処理場は待受専用!!~
不適切な曝気風量(汚水に吹き込む空気の量)や汚泥処理側の
返流水などで水処理に影響がでることがあります。
また、ある程度大きな下水処理場では更新工事や修繕工事などが
逐次行われており、限られた処理能力の中で最適な水処理を行うことが求められます。
当たり前の話なんですが、下水処理場は完全にパッシブな待受専用の施設なので、
入ってくる汚水はコントロールできません。
どんな水質の汚水が入ってくるか、事前にわかりませんからね(もちろん、途中に水質を
測る施設を作ればわかりますが)。
外の系の影響(微生物にとってよくないものが流れてくること)は生物処理に
ダイレクトにひびきます。
なので、あまりへんなものを下水道に流してはいけないということですね。
待受専用ですから対応は後手になります。
どのようなケースでも安定的に処理することが求められると。
それを制御するのがオペレーターの腕の見せどころであると言えます。
安定させるには
不安定化した場合の対応方法については、下水道協会の出している維持管理指針が参考になると思います。説明がめんどくさいわけではない( ー`дー´)キリッ
電子的な計器による測定値を参考にする、ジャーテストという反応タンクの
水を汲んできて沈降性のテストをする、色を見る、匂いをかぐなど五感も含めた
情報から対応策を見出していくわけですね。
上水道も同じ水処理ですが、上水のプロセスは物理的、化学処理のみで比較的対応が
一般化してます。
下水道は生物処理がプロセスに入ってるので、対応が難しいのです。
ほんと、生物相手ですからね。しかも相手は目に見えないと。
ちなみに、生物処理が不安定化した場合、それがまた安定化するまでには
一ヶ月くらいかかるのはザラ。
水処理が不安定になると汚泥処理に負担がかかり、汚泥処理に負担がかかると
水処理に負担がかかり・・・ループするんですよね。。。
複数の水処理系列があれば、いろいろできるんですけど、小さな自治体の
下水処理場だと、2系列とかしかないのでほんと大変だと思います。
以上
ではまた
つぎは活性汚泥法の概要について書いていきます。
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