どうも部員です。
台風19号に続き雨がすごいですね(20191025夜時点)
被災地に大きな被害が出なければいいんですけどね。。。
さて、先日下記記事を書きました。今回は地盤に注目してみます。
地形は地上の情報がメインですが、地盤は地中の情報になるため、パット見わからないです。でも調べる方法はネット上でも無料であるし、足を使えば詳細な情報が手に入れられると思います。
以下、前の記事でも書いてますが、載せときます。
最近は大きな自然災害が毎年のように発生してます。
先の台風15号では強風で大きな被害が出ましたし、去年一昨年は西日本で大雨による大きな被害が出てます。
地震はわざわざ書かなくても・・・。多いですよねぇホント。
自然災害は道路や鉄道をはじめとしたインフラへの被害も甚大ですが、住宅への被害もかなり大きい。
住宅ってのは普通の人(普通って難しいですけど、まぁリーマンを想定)が購入する買い物では断トツで高いものですし、これがぶっ壊れたり水浸しになると「住む場所」がなくなるわけですから、雨風すら防げない状況になると。
ってことは、極力、自然災害による住宅への被害を減らそうと考えるのは当たり前のこと。
今回は私の下水道業界人としての経験から得た知見を元にした、「住宅を建てるのに適した場所」とは?を考えてみたいと思います。
結論から言うと
検討の前提
※自然災害の種類は
・地震
→揺れによる被害、地盤沈下、液状化など
・大雨
→浸水
・強風
→強風によるインフラへの被害、住宅への直接被害
・大雪
→大雪によるインフラへの被害、住宅への直接被害
とします。
※住宅は一般的な木造戸建て住宅とします。
そもそも地盤とは
ウィキペディアには下記のように書いてありますね。
一般的には構造物を支える(支持する)地面より下の部分のことを示します。
地中の土層は何万年も掛けて積層されており、岩盤もあれば砂層もあるので、その中で構造物を支えることができる層が「支持層」になります。
この支持層がどのように地中に存在しているかによってその土地の地盤が評価される、ということになります。
「地盤がいい」とは
地盤がいい土地のことを、「地盤が堅い」とか言います。
地盤がいい=地盤が堅い で概ね正解なのですが、もう少し細かく「地盤がいい」を説明すると、
・支持層が強固(で厚い)
・支持層が地表に近い
・支持層の上の層も比較的しっかりしている
となります。
支持層の細かい話などは今回はしません(堅い層、ってだけ認識してくれればOK)
興味ある方はググってみましょう。
支持層が強固(で厚い)
支持層が強固ってのは岩盤などの堅い層ですね。
岩盤は岩石が層になっている部分のことで、非常に堅い層になります。
なので、掘るのがすっごく大変なんですね。
砂場に木の棒を突き刺すイメージで考えてみるとわかりやすいと思います。
柔らかい砂に木の棒を挿そうとするとあまり力を入れずに挿せるし、逆に抜くのも容易ですが、締め固めた砂に木の棒を挿すのはけっこうしんどいですよね。抜けにくいし。
また、支持層は厚いほうがいいというのは、厚いほうが構造物の基礎が安定するので、その方が支持層として優れているということになります。
支持層が地表に近いとは
強固な支持層が地中にあったとしても、その層が地中深くにあると、構造物の基礎をそこまで伸ばすコストがかかります。
そのため、「地盤改良」を行うことがあります。これは現実的な深さに支持層がない場合に人工的に硬い地盤を作る事を言います。
地盤改良はすごくコストがかかるので、支持層が地表に近いほうがいいってことですね。
支持層の上の層もしっかりしている
これは熊本地震のときに話題になったと思いますが、「表層地盤」のことです。
強固な支持層の上に盛土などを敷設している場合は、支持層はしっかりしているが、地盤が悪い、ということになります。
なので、支持層だけでなく、表層の地層にも注意を配る必要があるということになります。
地盤の情報を調べるには
ネットで調べる
地盤の情報はネットで調べる方法がいくつかあります。
いや~いい時代になりましたねぇホント。
これらの情報を調べて、地盤が良いか調べるといいと思います。
自分の足で調べる
上記のネット上に乗っていない情報を調べるには、地域の自治体に直接聞いてみるのが良いと思います。
公共工事を行う際にはボーリング試験を行っているので、地盤データを自治体は多く持っています。
検討している土地近くの公共の建物や幹線道路等があれば必ずボーリングデータを取っていると思うので、市の建築関係の窓口に相談してみるといいと思います(たぶん、教えてくれます)。
また、川崎市等大きな自治体の場合、独自の地盤・地質関係の図書を整理していることもあるので、まずはHPで調べてみると良いです。
必ず過去の航空写真を見よう
航空写真を見るのも大切です。
「その土地が変遷」を確認しましょう。
航空写真が手っ取り早いですが、昔の地図も非常に参考になります。
昔から家の建っているところ=安全なところ と考えられますので、昔の地図が閲覧できるならば行ったほうがよいです。
埋め立て地は要注意
海岸や川岸の埋め立て地だけでなく、「谷を埋めた」系の埋立地には注意しましょう。
住宅の建てやすい平らな土地を新たに作る場合、丘や斜面などを平にするか、田んぼなどを埋め立てる、という方法があります。
「山を削って」は比較的安心。
「谷を埋めて」「田んぼを埋めて」は比較的危険。
となります。
山を削って平らな場所を作る場合は支持層に近づく方向ですので、比較的安心ということです。
逆は盛土をしっかり締め固め無いと不安はあると思います。
その土地が昔どんな状態だったのかはよく確認しましょう。
地盤がよい、確証はない
ながながと書いてきましたが、土地購入・住居の建築は自己責任です。
数値データ的には「地盤がいい」でも地震被害(建物への)を絶対防げるかと言ったらそうではありません。
地盤がいいだけではなく、浸水や土砂災害なども含め、総合的に評価するのがいいと思います。もちろん利便性なども加味しなきゃです。
不動産屋や行政も出せる情報はすべて出すけど、責任を持つわけではないので、最後は自分自身で判断する必要があるりますね。
ホント、
家を建てるのって相当なリスクがある。ちゃんと考えられないのなら買わないほうがいいです。
今回は以上!!
ではまた。
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