どうも部員Xです。
あまり政権の批判とかはしたくないのですが(言いたいことが沢山ありすぎるし、民意を尊重するという意味でもしてもしゃーないかなと)、先の1/20、通常国会の安倍首相の施政方針演説の東北に復興に関する発言にちょっと違和感があったので少し記事にしたいと思います。※ほかにもいろいろ違和感ありましたが・・・w
取り上げるのは以下の部分。
来年度で復興・創生期間は終了いたしますが、次のステージに向け、復興庁を司令塔に、政治の責任とリーダーシップの下で、福島の本格的な復興・再生、東北復興の総仕上げに、全力で取り組んでまいります。
(中略)
心温まる支援のおかげで力強く復興しつつある被災地の姿を、その目で見て、そして、実感していただきたい。まさに「復興五輪」であります。
令和2年1月20日 第二百一回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説 | 令和2年 | 総理の演説・記者会見など | ニュース | 首相官邸ホームページ総理の演説や記者会見などを、ノーカットの動画やテキストでご覧になれます。
私個人の感覚としては、、、正直、全然復興できてないと思います。
人口が減りまくってるのに、なぜ復興した(完了する)と言い切れるのか。「復興事業」は終わるけど、東北地方自体が復興したとは言えないし、むしろ衰退してると私は思いますけど。
以下、日経新聞の記事。
総務省が10日発表した住民基本台帳に基づく2019年1月1日時点の人口動態調査によると、東北6県の人口(外国人含む)は前年比0.94%減の884万2608人だった。青森、岩手、秋田、山形の4県が減少率1%を超え、全国のなかで東北の減少幅が一段と拡大している。一方で外国人の人口は6県合わせて4351人増えた。
実際のところ、人口がドンドン減っているわけです。もちろん、自然減が多いのは分かってるんですが、東北の人口減少のペースが全国と比べて早いんですよね。復興事業でかなりの金を突っ込んでいるのに。震災時後に出ていった人たちが戻らないということかな、と一考。
これで「復興した」といっていいのかと。
10年は時間かけすぎ
やっぱ10年(今年でまる9年、来年度で一応、一区切りの10年)は時間かけすぎだったと思うんですよね。小学生が大学を卒業するほどの時間が経ってしまったわけですからね。「5年後に復興する!!」とかなら戻る人も結構いたと思うし、仙台市への人口集中を見ても、東北にとどまる人も多かったとと読めるので、復興事業のスピード感があれば違った結果になったのではないかなぁと。
※というか、まだ全然終わってないので、復興庁は10年延長する。
スピード感が遅かった原因の一つに、建設業の衰退があったと思います。
2011年は失われた20年の最終盤でした。復興の担い手である建設業者がすごく減っている時期とちょうど震災が重なってしまったわけです。この時期は「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、公共投資も民間投資も減りました。それが復興のスピード感が遅くなった理由の1つだったと思います。
ようは、「予算をつけても執行できない」ので、できるだけなら均した、と言えるかもしれませんが・・・。
※もともと人口が少ない地域だったので、阪神淡路大震災の時(人口密集地での震災)とは違い、復興にあまりスピード感が求められなかった可能性はあると思います。
※あとイラっとするのがなぜ復興特別税でやったのか。建設国債だして国民に負担させないようにするべきだろうと思いますよね。震災復興を税金でやるのなんて日本ぐらいじゃないですこれw
このままでは復興してない姿を見せることになる
施政方針演説では「復興しつつある姿を見せる~」とありますが、いやいやまだだからってホント思いますわ。せめて国際リニアコライダー誘致してくるとかそれくらいやれと言いたいですね!!
ぶっちゃけ、私の勤め先も来年からドンドン縮小して人員を削減していく方針で決まってます。建設業は一斉に東北から撤退する方向で準備しているのは間違いないですし、復興事業後の各種通常事業(下水道で言えば各種設備の更新とか、河川で言えば堤防の改修とか)も右肩下がりで削られることでしょう。
こんな状況が復興とは言えないと思いますね。まぁ、見かけ上復興しているエリアを取り上げるんでしょうけどね・・・w
南海トラフ大地震、起こるなら近々に起こってほしい
これまたぶっちゃけた話なんですが、起きる起きると言われている南海トラフ大地震ですが、起こるなら正直、近々に起こってほしいです。
なぜかというと、東北の復興事業が一段落すると、建設業者さんがかなりの数倒産(整理という表現の方がただしい)するからです。倒産してしまうと、南海トラフ大地震発生後の復興に大きな影響が出ます。
東北復興事業→南海トラフ大地震復興事業とシームレスにつながればいいという話です。
もしくは、つなぎになる大型の公共投資(大雨対策とかね)行う必要がマジであると思います。そうすれば倒産せずに建設業者さんの数を確保できるので。まずは公共投資の割引率の見直しこのあたりを進めてほしいですね。
ホント、最低限いまの水準を維持しておかないと、まじエライことになると思います・・・。
南海トラフ大地震は太平洋側で大きな被害が出ることが想定されるわけで、東海道は日本の生命線です。仮に大きな被害が出た場合は超迅速な対応が求められる(というか国が崩壊する可能性すらある)ので、建設業者さんの頭数を確保することは日本の至上命題!!!日本の国の存亡にクリティカルに影響するとマジで思います。
不謹慎かもしれないけど、今、南海トラフ大地震が起こってくれたほうが日本全体のこと、今後50年後のことを考えると一番いいと思います。下手に15年後とかに起きると・・・そのときに即応できる建設業者さんがどれだけいるのか・・・。
めっちゃ不安ですわ。
ってことで今回は以上です。
まとめると、
・東北復興事業はまだまだ終わってないぞ!!
・南海トラフ大地震が起こるなら今が一番良いタイミングと言えるのでは。
ではまた。
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コメント
復興っていうと、元の状態になるイメージだけど、
避難者は都会に避難しているから、
便利な都会から不便な田舎に戻るのは
若者:無理
大人:仕事がある
高齢者:思い出があるので帰る。
って感じかな。
高齢者の意見で地元に帰っても、やっぱり便利な都会が良いってなるだろうし。
そう考えると元の状態になるのは厳しいかも。
それだったら、つくばみたいな研究都市づくりなどを進めるなど、
新しく作り直すくらいが良いんじゃないかな。
そういう意味ではリニアコライダー(初めて知りました)誘致は土地もありそうだし良いね。
実現すれば建設業界の持続もできるし。
コメントありがとうございます。
ご指摘の通り、高齢者はホント多いですね~。
東北の若者は仙台に吸い取られてますね。
県庁所在地よりも仙台、仙台よりも東京って感じですけど。
研究都市いいですね。震災復興は、ガラガラポンである意味、新しい
街づくりするチャンスはあったと思います。
ただ沿岸部は平らなところが少ないので難しいのかなぁと一考。
建設業界維持しないと・・・ヤバいと思いますw